フェンウェイパークの奇跡 | 第32話
昨日ウェイン投手はドジャース戦に先発し6回を散発3安打、無失点で抑え。
開幕投手に 名のりをあげた。
本日14時に エンゼルス戦が行われた。
去年先発ローテを1年間守り通したロバート投手が先発した。7回を4安打1失点に抑えた。
7回の裏、ベン主将のHRで同点とした。
8回表、
ヤングコーチは、マーチン監督にドーセットのリリーフを提案した。
マーチン監督はドセをマウンドに送った。
エンゼルスの打順は3番クラークから、
ヤングコーチはブルペンでドセにこう云った。
「ドセ お前の速球を打てる者など、ここメジャーでもそうはいない、
お前はストライクゾーンの中に投げさえすればいいんだ。
内外角に投げ分ける事など考えるな。
そんな事は並の投手のすること、 ドセ ! ど真ん中に思いっきり投げてやれ!」
「そんな嬉しい事を云ってくれるのはヤングコーチだけだ.」と満更でもないドセ。
マーチンはドセのことはすべてヤングコーチに任せるつもりでいた。
しかし やる気のあるところを全然見せない、結果を出さないドセに疑問を感じている。
いくらヤングコーチの薦めがあろうとも.あまりのえこひいきはチーム内に不満が生じる。
投手陣の中に、もっとチャンスを与えて様子を見なければならない若手の投手は2、3人はいる。
今日もう一度チャンスを与えてダメなら
ドセをファームに落とす事も視野に入れている。
ドセは、ここで実力の片鱗を 少し見せた。
エンゼルスの攻撃は40HRカルテットの一角
3番クラーク(去年打率290・42HR ・96打点)から始まる。
ドセは クラークに対し 初球インハイ ギリギリにストライク
2球目― インローにストライク
3球目– 内角のボールで クラークを大きくのけぞらせ 1―2として
4球目一 アウトローに眼のさめる様な速球を投げ、ストライクアウト。
クラークは ドセの速球にまったくタイミングがあわず 見送り三振。
4番ゴメス(去年、打率333・46HR・112打点) には
初球を ど真ん中に、浮き上がる速球を投げた
ゴメスはボールの下を叩きキャッチャーフライ
5番ジョンソン(去年、打率288・41HR103打点)
ジョンソンは2球連続ど真ん中を空振り。
ドーセは、3球目も、ど真ん中に速球を投げバットをへし折り、
これまたキャッチャーフライに打ちとった。
「素晴らしい!」とマーチンは呟き、ガムの入った箱を手に持ったまま、
キツネにつままれたような顔をして、突っ立っている。
「ドセ凄いじゃないか」 「ナイスピッチング」
ベンチに戻ってきたドセは、チームメイトに、揉みくちゃにされた。
「よくやった ドセ」マーチンはドセに右手を出した。
いよいよ開幕 主軸が 顔を揃えだした。
しかし、
カウボーイ・ジャクソンは やれ腰が痛いだの、
膝が痛いだのと云っては練習を休み 自慢のロールス・ロイスで遊びまくっていた
この間 チームドクターの診察は 一切受けていない
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