フェンウェイパークの奇跡 | 第20 話
「一年契約でいいでしょう、一年あれば呪いの件も解決できるはずです。」とシゲは云った。
三人は、拍子抜けする程 あっさりと引き受けてくれる忍者シゲに驚いた。
三人は自分達がバンビーノの呪いを解いてもらう為に来たと言う事をすっかり忘れていた。
しかし 驚くのはこれだけではなかった。
木々に止まってシゲたちを 見ていた鳥たちがいっせいに夜空に飛び立った。
オーナーたちは、どきっとして星空を見上げた。
忍者三銃士の忍者餓狼と 忍者猛虎・忍者八兵衛が オーナーたちの側に音も立てずに現れた。
「兄者、風魔です。」と猛虎が云った。
「猛虎、餓狼、八兵衛、三人を頼む」とシゲは云って立ち上がって闇の中を走って行く、
「オーナー・球団社長・GM!」と八兵衛は三人を見て云うや、
八兵衛は 龍虎狼を二度三度振り回し、餓狼・猛虎の後ろへ移った。
「心配ご無用!この八兵衛様が、命を賭けて、お守り申す。さっ、こちらへ。」
と云って三人を自分の後へ導いた。
餓狼、猛虎は怪訝な顔をして八兵衛を見る。
しばらくすると すぐ目の前まで風魔忍者が迫ってきていた。
三人は餓狼、猛虎、八兵衛の後ろで、これから何が起こるのかを うすうす感じていた。
そして、風魔小太郎忍者軍団はいっせいに矢を放って来た。
その数およそ10本
餓狼と猛虎は、難なく払いのける。八兵衛といえば餓狼、猛虎の後ろで、
刀で矢を払いのける仕草だけはしている。
「戦いが始まるんだな」とオーナーは八兵衛に聞くが彼は何も云わず、大袈裟に頷いた。
ひと目で敵とわかる赤茶けた影が二つ近づいてくる。
そして猛虎に一太刀浴びせようとしたが猛虎はひらりとかわし
木刀で相手の手首に一撃を食らわした。
八兵衛もまた、猛虎の仕草を真似る。
するとその直後、もう1人の影が猛虎と餓狼に向かって手裏剣を投げる
2人は木刀で難なく打ち落とし
風魔忍者に向かって強烈な雄たけびを上げて二、三歩、歩み寄る
風魔の影たちは、ぱっぱっと左右に逃げた。
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