フェンウェイパークの奇跡 | 第47話

2023年1月18日

会見場にいる報道陣のすべてが、余りに感激して呆然と立ち尽くしている。

 

それが証拠に 誰一人としてフラッシュを焚いていない どころか

 

カメラすら構えていない

 

忍者の登場で会見場の空気は、がらりと変わり ピーンと張り詰めている。

 

忍者シゲの顔は 忍者マスクに覆われ 眼だけが キラリと光っている。

 

そこはかとなく 気品漂う風格を持つ忍者のオーラが、しだいに会見場を覆いだした

 

「本日、ボストン・レッドソックスは 忍者の子孫、忍者シゲと契約しました。

 

ポジションはピッチャー右投右打、身長177cm体重77キロ」

 

とGMが 少し緊張気味に話した。

 

すると 記者からすぐに質問が飛んだ。

 

「あっ、あなたは、本当に  にっ…… 忍者なのか 」

 

質問をした記者は、感動して声が震えている。

 

「シゲ、質問に答えて」GM.はシゲに囁いた

 

 

「 ゛ これが忍者だ ゛ と言う定義はありませんが 先祖代々から続く

 

我々なりに考えた 忍者になる為の数々の厳しい修行を行ってきたので、

 

皆さんに忍者と呼ばれても構いません」とシゲは答えた

 

その瞬間、

 

恐ろしいばかりの 白く弾ける カメラのフラッシュの洪水が、

 

四人に降り注いだ

 

一分、

 

二分、

 

三分と フラッシュの洪水は まだ止まない

 

我に返った記者が質問を続けた

 

「なるほど、忍者のスタイルでいるから 忍者である というような、

 

ニセ物ではないという事ですね。」

 

「そうです」とシゲは微笑んだ

 

「あなたは 何処から来たのですか」

 

「太平洋上に浮かぶ島からです  我々は忍者島と呼んでいる

 

たしか地図には 載っていなかったはずです。」

 

また、ウォォォォォォーー と 場内がどよめいた

 

3月25日  入団会見

 

「あなたは投手としてレッドソックスと契約しましたが 投手の経験があるのですか?

 

どこか野球のチームに入っていたとか?」

 

「メジャーリーグのルールに則った野球をした事はありませんが、

 

トレーニングを兼ねた 忍者独自の野球をしてきました。」

 

< 忍者独自の野球………  忍者野球………  一体どんな野球なんだ…… >

 

と会見場はざわめく

 

「忍者野球も メジャーリーグ野球も そんなに遜色はないと思います」とシゲは云う

 

忍者シゲの発言に どっと場内が ざわめいた